365歩のMarch♪

今の自分にふさわしい未来がやってくる。

 身体心理学―姿勢・表情などからの心へのパラダイム

身体心理学―姿勢・表情などからの心へのパラダイム

身体心理学―姿勢・表情などからの心へのパラダイム


専門書。

「体の動きが心の基底部をなす気分や感情にどのような影響を与えるのかを検証し考察するもの」

を身体心理学というらしい。

特定のテーマだけを流し読み。


以下

興味深い記述を羅列。


『彼らは不快あるいは恐怖といった否定的な感情は大脳の右半球で処理されていると述べている。

視線との関係で言えば、左目が優位に働いている状況(視線が左方向に向く、正面向かって左側に知覚対象がある、など)では知覚対象は感情的には否定的に評価される可能性があるといえるだろう。』(p.83)


『姿勢と表情は、それが直接的に操作されようが、されまいが、過去の経験の記憶を思い出しやすくする働きがあり、またこれは気分の影響ではなく、表出行動自体がもつ働きではないかと示唆された。』(p.100)


『前屈の姿勢は、正の刺激の場合には当てはまらないが、負の刺激は適応的に処理する機能を持っている。

前屈姿勢をとると、嫌な出来事の後には、感情的な衝撃を小さくする適応的な自己制御機能が働くが、直立姿勢には、例えば類似した情報を検索するような、経験された感情を大きくする働きがあるのではないかと考えられた。

〜中略〜

多くの行動は自己破壊的であると同時に自己保護的であり、そのバランスが特定の状況に依存しているのかもしれない。

いずれにせよ、「打ち勝つためにうつむく」という可能性が示唆されたという意味で、この研究は興味深い。』(p.103)




特に最後の記述は面白い。

普通

気落ちしている時に

前屈姿勢の人をみると

「胸をはれ」とかなんとか声をかけてしまいそうなものだが

そうすることによって

負の感情が大きくなる可能性をはらんでおり

前屈姿勢には衝撃緩衝作用があることの可能性が示唆されている。



これを読んで

ふと思ったのだが

日本語には

身体の一部を使って

感情を表現する言葉が幾つかある。

例えば

腹が立つ

胸が躍る

臍を曲げる

…。


以前

腰痛は<怒り>である 普及版

腰痛は<怒り>である 普及版

なんて本を読んだが

腹が立つとは

怒りの感情を表現したもので

腹が立ってる状態って

骨盤前傾して

腰椎前湾してそうだな

腰痛めそうだな

と思わなくもない。

もちろん

骨盤後傾して

腰椎の前湾が減少しているが為に

腰痛になる人もいるんだけど…。

いや

そもそも腸骨が…

と言い出すときりがないから

止めておく。



話を元に戻すと

そんな事を考えてたら

逆に

楽しいとか

嬉しいとか

幸せだとか

そんな気持ちを表現している

身体の部分を使った言葉はないか

そんな言葉が示している

姿勢にもっていけば

人は楽になるんじゃないか

なんて事を考えて

ちょっと探してみたけれど

中々ない。


足取りが軽いとか

浮き足立つとか

足の状態を示唆するものはあるにはあった。

体幹では

かろうじて

胸が躍る…。

胸が躍っている状態って

どんな状態??

つたない想像力を働かせると

胸郭の可動性が保たれた状態かな。

ダンサーみたいに

上部体幹を

下部体幹と

分離させて

個別的に

自由度が高く

動かせる状態かなと思う。


そうすると

胸郭の可動性が高いって言うと

肺の機能にも関係するだろうから

呼吸の仕方で

心理状態も変わるのかな…。


と妄想は尽きない。



ところで

全然関係ないかもしれないが

日本語で

positiveな感情を

一言で表現するのって

難しい。

というか

語彙が少ない気がする。

想いつくだけだと

楽しい

嬉しい

幸せだ

喜ばしい

快い

面白い

心地よい

ありがたい

いとおしい

めでたい

いつくしい

おかしい

ウキウキ

ワクワク

サッパリ

…。


自分が知らないだけかもしれないが

なんか口語として使うには

variationが少ないというか

なんだろう

言葉が足りない気がする。

例えば

「嬉しい」

という感情を表現するのに

「嬉しい」

という言葉以外に相応しい言葉が見当たらない。

もちろん

それ以外の言い回しや

修飾語で飾ったり

たとえ話をしてみたり

なんとか表現しようとするんだけど

ちょっと違う

という違和感があって

やっぱり

「嬉しい」

「嬉しい」

としか言えないような…。

最近

非常に

もどかしく感じてしまうことがある。