365歩のMarch♪

今の自分にふさわしい未来がやってくる。

 態度が悪くてすみません―内なる「他者」との出会い


「知られている限り、液体または気体を共有するという友好儀礼を持たない社会集団は存在しない。液体や期待はほんらい分割しえないものである。分割し得ないものは私的に所有できない。だから「分割しえないものを共有する」儀礼を通じて、おそらく私たちの遠い祖先は「仲間であること」の確認を行ったのである。」


「デートでご飯に誘うのは、一緒にご飯を食べて、もし同じものがいつもより美味しく感じられたら、それは「この人とはうまくゆく」という指標だし、ご飯の味がしないなら、他の条件が揃っていても、うまくゆかない。こういう判断においてはたいてい消化器官のほうが脳よりも賢いのである」p.57


「おそらく、三軸修正法は区々たる技術の総和ではなく、ある種の「人間の見方の切り換え」なのである。」p.109


「人間のコミュニケーション感度はその人が「語る声」を聴くだけでかなり近似的に判断することができる」p.110


「しあわせ」は古くは「仕合わせ」と書いた(今でもそう書く人はいる)。それは「仕合わす」、つまり「物と物とをきちんと揃える」を意味する動詞の名詞化したものである。だから、「しあわせ」とは本来「合うべきものをぴったりと出会うようにする」という他動詞的な働きかけの結果を言ったのである。」p.121