希望をはこぶ人
- 作者: アンディ・アンドルーズ,弓場隆
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2011/04/15
- メディア: 単行本
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p.128
「つらい時期を経験するのは当然のことですから、何も恐ることはありません。
結局のところ、私たちはみんな、
危機のさなかにあるか、
危機から抜け出しつつあるか、
危機に向かいつつあるか、
そのいずれかの状態にあります。
危機というのは、しょせん、人生の一部にすぎないのですよ。」
p.138
「あなたはこの先、大勢の人の人生に影響を与えることになります。
まだこの世に生を受けていない世代の人たちがあなたの行いに影響を受け、人生をつむいでいくことになるのです。
年齢、性別、人種、思想、心情、健康状態、経済状態に関係なく、あなたの一つひとつの行いが多くの人に影響を与えていくのですよ ― 未来永劫にわたってね」
p.169
「「ちょっと尋ねたいことがある。
君が完全に心を入れ替えるには、この質問に対する答えを理解しておく必要があるんだ。
準備はいいかね?」
「はい」ヘンリーは用心深く答えた。
「五羽のカモメが防波堤にとまっている。
そのうちの一羽が飛び立つことを決意した。
残っているのは何羽だい」?
「四羽です」
「そうじゃない。
五羽だよ。
飛び立とうと決意することと、
実際に飛び立つことはまったく別物だからね」
ジョーンズは説明した。
「いいかね?
誤解されがちだが、決意そのものには何の力もないんだよ。
そのカモメは飛び立つことを決意したが、翼を色げて空を舞うまでは防波堤にとまったままだ。
残りのカモメとどこも違わない。
人間だって同じだよ。
何かをしようと決意した人と、そんなことを考えてもいない人とでは何の違いもないんだ。
ところが人は、他人のことは行動で判断するのに、自分のことは決意で判断することがよくある。
しかし、行動を伴わない決意は、期待してくれている人に対する裏切りでしかない。
たとえば、『花を贈ろうと決めていたのに、実際には贈らなかった』
『期日どおりに仕事を終えるつもりだったけれど、間に合わなかった』
『誕生日にお祝いに行こうと思っていたが、結局行かなかった』という具合にね」」
p.180
「「間違いを犯したのなら、謝ればたいてい事態はまるく収まる。
では、謝っても事態が収まらないことがあるのはどうしてだと思う?
ほとんどの人はここを理解していないんだ。
謝っても事態が収まらないのは、うっかり間違いを犯してしまったからではなく、意図的に間違ったことをしたからだよ。
つまり、過失と故意の違いさ」
(中略)
「そうとわかれば、今度はそれにどう対処するかを知る必要がある。
さっきも言ったように、うっかり間違いを犯したというのなら、『悪かった、すみません』と謝ればたいていはまるく収まる。
しかし、わざとやったとなると、是非を悔いて許しを請う以外に人間関係を修復する方法はないだろうね。
場合によってはお金や物が絡んでいるから、弁償する必要があるかもしれない。
いずれにせよ、相手に『どうか許してください。お願いします』と言って許しを請うことが、仕事や私生活でやり直しを図るための唯一の出発点になる」」