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同窓会を機に思い出したことがある。
とは言っても、中1くらいの時のこと。
小学生の時、苗字がノミヤマであったが故にあだ名がノミだった俺は、中学は地元を離れ私立校に通っていた。
時間が経つに連れ、小学校時代の友人達とは疎遠になっていった。
そんなある日・・・。
本屋で立ち読みしていると、地元の中学に通う小学生時代の女子クラスメートが二人、店に入ってきた。
気づかない振りをしつつも、なんて話しかけようかと思案していた俺。
しばらくすると、どうやら向こうも気づいたらしかった。
女子A
「ねぇねぇ、あれノミじゃない?」
心の声
(お。気づいた。そうです、そうです、ノミヤマです。覚えててくれて嬉しいなぁ・・・)
なんて小さな喜びに浸る、若干13歳の幼い俺。
しかし・・・。
女子B
「え〜、違うよ!ノミはもっとカッコいいよ。」
心の声:
(�堯�; ̄□ ̄A
イヤイヤイヤイヤイヤイヤ。
俺、俺、俺ノミ!
ていうか、俺カッコよくないの?
え?駄目?)
13歳。
思春期真っ只中。
男子校に通う俺にとって、その女子の発言は重かった。
暗にカッコ悪いと言われたからには、もう名乗り出ることはできない。
少なくともその子だけには、ノミはカッコいいことにしておきたい。
居た堪れなくなった俺は、そそくさとその場を後にしたのだった・・・。
全く冴えねぇ話だ。
(6 ̄  ̄)ポリポリ